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TOP >  特集 >  WITH MY CHINA TOWN >  Vol.10 アグネス・チャンさん(2ページ目)

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WITH MY CHINA TOWN

気を取り入れ、みんなと一体になる、太極拳のススメ

ー横浜中華街の「横濱媽祖廟」では、自由参加の早朝太極拳を行っています。アグネスさんもお医者さんと一緒に雑誌で連載をされていましたね。

アグネス:はい。太極拳は連載が始まる少し前から始めました。武術とはいえ攻撃的ではなく、相手の力を借りて倒す術。……といっても、私が今やっているものでは、ほとんど倒せないけれど(笑)。その魅力は、なんといっても呼吸とリズム。中国の雄大な歴史に想いを馳せ、ゆっくり、ゆっくり。1人ではつまらないんです。みんなと一緒にやって、心が一つに、気が一つになっていくような感覚がすごくいい。
気というのは、朝や山の上が良いといわれているので、香港では登山をして山頂の公園で太極拳をし、気をいっぱい取り入れて元気な一日にしようという習慣があります。
太極拳はいくつになってもできるし、例えふくよかな体型でも、美しくきまるんですよね。そんなおばちゃんでいたいですね。

ー目指す女性像でしょうか?

アグネス:目指すところは、女性として美しくというよりも、人として子どもに好かれること。子どもといると楽しいし、楽しそうな人は若く見えますものね。

乳がん発覚の翌年、公益財団法人日本対がん協会の初代・ほほえみ大使に就任。がん征圧運動にも積極的で、イベントで太極拳を取り入れることも。写真は2013年、がん征圧のチャリティー活動、リレー・フォー・ライフ上野

私と子どもたちは“両思い”

ー大学でも児童心理学を学ばれ、ユニセフの活動では各国の子どもたちのために力を注ぎます。なぜ子どもに惹かれるのでしょうか?

アグネス:きっと、両思いなんです。私も子どもが好きだけれど、子どもも私が好き。だから一緒にいると楽しくて、自然体の自分でいられます。子どもは人類の未来だから、これ以上に大事なものはありません。世界中には恵まれない子たちがたくさんいて、少しでも助けてあげることができたらいいなと思います。

ー最近のユニセフの活動をお聞かせください。

アグネス:シリアでの戦争がもたらした難民を訪ねて、トルコ、レバノン、ヨルダンのシリア国境付近に行きました。シリアは、いわゆる中級所得の国です。想像してください。私たちが急に日本にはいられない状況になり、近隣国のキャンプ地に着のみ着のまま逃げ込んで、働くところもない、子どもには何日も食べ物も与えられない、殺された親族がいる。そういう状況です。戦争って本当にひどい。子どもが労働を強いられ、兵士として使われ、結納金のために少女が嫁がされる。各国で、一生取り返しがつかないようなことがたくさん起きている。一番弱い子どもが、一番辛い思いをするんです。私はバリバリの平和主義者。絶対に戦争をしない、政治をやってほしい。

2015年、ユニセフで南スーダンを視察したときのひとコマ

ー公私ともにエネルギッシュに活動をされていますが、これからの人生はどんなふうに描かれるのでしょうか。

アグネス:最近は活動の場が広がって、中国、台湾、タイなどへよく飛びます。親孝行のチャンスが巡ってきて、93歳の母の介護のために香港の実家にもよく帰ります。それでも子育てを終えた今、急に、いつも頭の中にあった我が子のことを考えなくてよくなると、さぁどうしようと。女性の大きな転機ですよね。第3の人生。恩返しの季節に入ったんだと思います。世の中がどういうふうに自分を求めているのか見極めて、次のステップに進みたいです。

ーたくさんのパワーをいただいたお話しでした。ありがとうございました!

取材・文/千谷文子 撮影/伊藤 司

お店紹介

馬さんの店龍仙 本店

粥を求めて行列、五目もち米焼売も人気 7時から開店し、朝からお粥目当てに並ぶ人もいる。閉店は深夜2時なので、近隣の料理人が仕事帰りに立ち寄ることも多い。上海名物の五目もち米焼売は見逃せないメニュー。1回のみの参加でもOKな「馬クッキングスクール」も人気だ。 店舗詳細ページへ

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Profile

アグネス・チャン

[アグネス・チャンオフィシャルサイト]
http://www.agneschan.gr.jp

香港生まれ。中学はミッションスクールに通い、“マリアさまの応援団”と称したボランティア活動を行う。フォークソング部に所属してギターを覚え、チャリティーコンサートに参加したところスカウト。『サークル・ゲーム』が香港で記録的なヒットを飛ばして、一躍アイドルに。日本デビューは1972年、17歳の時。“香港からきた妖精”と呼ばれ『ひなげしの花』が大ヒット、アグネス・ブームが巻き起こる。

その後、上智大学国際学部を経て、カナダのトロント大学で社会児童心理学を学ぶ。1994年には、子育てをしながら米国スタンフォード大学教育学博士号を取得した。

1998年、日本ユニセフ協会大使に就任。以来タイ、スーダン、東西ティモール、フィリピン、カンボジア、イラクなど視察を続け、各国の現状を広くマスコミにアピール。

2006年には全米アルバムデビュー、2016年に日本デビュー45周年を迎えた。日本レコード大賞など数々の芸能賞を受賞。また国際青年記念平和論文で特別賞受賞、ペスタロッチー教育賞受賞など、社会活動も高く評価されている。ユニセフ・アジア親善大使、香港・浸会大学客員教授としても活躍。


執筆活動も精力的。エッセー、小説、中国語講座、英会話講座、絵本の翻訳など多岐に出版。料理本も多く『アグネス・マイ・中華』、『アグネス流エイジング 薬膳デトックス』、『アグネス・チャンの命を育むスープ』など。また『みんな地球に生きるひと』シリーズはpart4まで続くロングセラーで、都立高校の入試問題にも採用された。『スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法』は香港では全出版物の年間ベストセラーに。そして2018年2月には、おそらく90冊目となる「子育ての時に子どもにやってはいけないこと」をまとめた1冊を発売予定。アグネスママの教育を受けた、長男・和平さんの意見も織り交ぜた親子の共著。*写真は中国語で書かれた自伝。

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